森を活用する
make use of the forest
人工林と里山林の課題
かつての日本の森林はほとんど天然林でしたが、産業化が進む中で天然林の伐採が進み、人工林の植林が始まりました。
戦後の復興需要によりこの勢いは加速しましたが、1960年代の木材貿易完全自由化により海外の木材が容易に手に入るようになったため、人工林の需要は減り巨木化し、まちに近い里山林は放置されるなど手入れ不足の森林の増加が課題となっています。土井木工ではあらためて森に手をいれ、資源として活用することで森にとっても私たちにとっても健康な状態を作り出すことを目指しています。
里山林と人工林にはそれぞれ木材としての役割がありました。
それぞれの課題
planted
forest
人工林
建築資材に
好まれない大径木
広島県内の人工林のうち、その約60%をヒノキが占めています。中でも径級30㎝を超える大径木は、歩留まり(原木から加工後の材料が生成できる割合)の観点から従来の建築構造材としては需要が少ないのが現状で、これが森林資源の有効活用において課題となっています。
土井木工では、持続可能な森林保全をめざすため、大径木を優先的に調達し、活用しています。
satoyama
forest
天然林
天然林とは「自然の力により成⾧していく森林」と説明されることが多いですが、そのほとんどは人里に近い里山林です。
里山の資源を
見直していく。
かつての里山は定期的に人の手が入り、薪や炭の生産に循環利用されていましたが、近年は薪や炭の需要が減り、放置される里山林が多くなっています。手入れ不足により成長しすぎた里山は病虫害による枯れ木が増加しており、土壌が緩み土砂災害が発生しやすいほか、クマやイノシシが餌を求めて街に出没し、獣害被害を引き起こします。
こうした里山林を適切に維持していくためには、保全の視点での管理だけでなく木材利用を含んだ循環サイクルが重要です。現在、里山の樹々の多くは「雑木」と呼ばれ価値が見いだせていない状況です。雑木なんて質が悪くて使えない。そんな価値観を変えるべく、土井木工では、家具や内装材として「雑木」の新しい価値を創出し、かつての薪や炭生産のように定期的な里山林の伐採、資源としての循環利用が促されることを目指します。
虫食いの跡がある木
萌芽更新する広葉樹
主な里山材 : コナラ、アベマキ、ケヤキ、カシ、ヤマザクラ、など
森の資源としての可能性
各地域にも資源となる森があります。
地域にある資源を活用する
みなさまの地域にある人工林や里山林、
街路樹などは、貴重な資源として
活用できます。
土井木工独自のネットワークを活かし、
地域の丸太の調達から製品加工まで
対応いたします。
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丸太の調達
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製材・乾燥
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製品の加工
あなたの地域でも
活用できる資源があります。
土井木工は日本の森と人を繋ぐ
家具をつくります。